なとりの乗務記録

どうすればいいのでしょうか。だんだん限界ブログになりつつあるんです。

ラスコーリニコフという…

ずいぶん前にディストピアのお話はしましたよね。

またまたそんなお話です。

 

Wake Up,Girls!の曲にBeyond the Bottomという曲があるんです。

サビから盛り上げる感じで大好きなんですがその中にですね、

「またラスコーリニコフが 刃(やいば)を立て薄ら笑う」

 

この「ラスコーリニコフ」とは何ぞやって感じなんです。なんかロシア人にいそうだよねって感じで。

 

まずは大雑把に調べる。

するとフョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーの「罪と罰」の主人公の名前らしい。

これまた話が文学的には面白いようだが生憎読んだことがない。これは図書館にGOするしかないだろう。

 

そしてラスコーリニコフにはかなり大きい意味があるらしい。

 

ラスコーリニコフとは、「分離教徒」を意味する。

(『罪と罰』にみられるロシア人の名前について から。

http://web.sapporo-u.ac.jp/~yamada-t/db-pdf/russian_names.pdf

)

 

ここで分離教徒という言葉が出てくるが何の意味かというとロシア正教の「分離派」の人たちのことのようだ。それを「раскольник(ラスコーリニク)」と呼んでいたようだ。

 

つまりラスコーリニコフという名前はロシア正教の分離派、ラスコーリニキからきていることのようである。

 

なぜこの意味から名前を取ったのか。

これは実際に読んでみなければ推測できないのだが先駆者がいたのでありがたく知識を拝借することに。

「そこで、ラスコーリニコフ、という名前だが、『思想信条に従って自ら苦しみを求めていく異端的な者』という意味が込められていると考えることができる。」

(罪と罰・ラスコーリニコフ: 地下室の疑問 から)

 

自ら苦しみを求める異端者 とは。自虐かメンヘラかよ。

 

確かにラスコーリニキ(分離派)は迫害を受け、古儀式派として呼ばれているが迫害から意味を得たのであろうか。

確かに罪と罰を執筆していた時期のドストエフスキーも不倫だったり賭けで大負けしたりと不幸の連続だったようだ。

そしてこの小説のモデルになった人間も2人いるようだ。罪と罰のような事件を起こした2人だったようだ。

 

なんか書いていて方向性が定まらなくなってきた気がする。性懲りもなく調べながら書くからだよ。あとから面白いことがどんどん出てくる。

 

つまり、ラスコーリニコフという意味はどうやら作者自身の心境の現れ、という感じなのだろうか。

 

ドストエフスキー、2人のモデル、そしてラスコーリニコフと同じような何かを持っているのではないのだろうか。

 

なんか個人的な結論が出てすっきりとした気分なのだが、調べているうちにこれが歌詞のたったいちフレーズからこうなったということを忘れていた。

 

もう一度歌詞を見てみよう。

「またラスコーリニコフ刃(やいば)を立て薄ら笑う

 

なぜラスコーリニコフが刃をもって薄ら笑うのか。

ラスコーリニコフを調べた自分には意味が分からないというのが本音ではある。

なにもまた人殺しをするわけでもあるまい。

 

でも歌詞を読めばわかるかもしれない。

「剥がれ落ちた友情が 脆い心を突き刺す」

 

もしやこれはラスコーリニコフの心情なのでは?と思ってしまう。

実際読んでみないと分からないのだが、ラスコーリニコフの対人関係でこのようなことでもあったのではないのだろうか。

 

 

…また話が変な方向に向かう前にさっさと図書館に行って罪と罰を借りてこようと思いました。もう1500文字も書いたよ。

 

というか歌の歌詞からここまで発展したのって初めてなのでもっと歌詞を大事に聞いていこうと思いました。よーく聞いたらまたこういうことが起きるかもしれない。

 

でも作詞家ってすごいね。以上です。