なとりん号が走り始めて約10年。私がなとりん号を追いかけて早4年。
初めてなとりん号を撮ったのが2014年4月25日でした。
3年と364日目にしてとんでもないものを遂に見てしまったのです。
観光車代走。
確認しておきますが、路線バスです。本当です。
2018年4月24日、桜交通なとりん号で観光バス車両が走った日。
1日中雨の名取市を駆け回ってこの1台を撮ったのでした。
・そもそもこのバスは?
(2015.07.22 桜交通仙台営業所)
桜交通本社営業所所属 福島200あ477 『きてづざくら』
日野レインボー7M U-CH3HFAA 平成5年式
福島県内でスクールバスとして使われていたバスのようです。
過去にも1年に1回くらい仙台営業所にも現れていて、福島の車両来てるんじゃんくらいに思ってました。
・仙台営業所へ転属
2018年3月27日、この日は友人を連れて営業所を訪れていました。
2079をこう撮っていたんですがこの時撮るの忘れてたんですね。後ろにいますが。
福島のクルマ何でいるんだ?ってなったので聞いてみると…
「なとりん号の予備車」
は?まさかこんなの走るわけないでしょ
っておもってました。
そもそも仙台営業所に転属となった理由が、
ダイヤ改正に中古車整備が間に合わない、という。
計画性がないのかなんなのかはさておき、車両不足の背景も少し書いておきます。
ダイヤ改正前までは12台で運行していました。
運用10台、予備2台でした。
今年4月のダイヤ改正では本数増便、新規路線開設もあり、3台中古が必要でした。
しかし、ダイヤ改正までに間に合ったバスは無し。
計算上は14台必要。でも足りませんね。2台も。
そこでほかの路線に2つの運用を肩代わりさせたり、2079を復活させたりして対応するも15台のみ。
予備車が1台のみ。1台故障したらその時点でマズいことになります。
その救済のためにこのレインボーが転属になったのです。
この後宮城ナンバーへと登録変更、宮城200あ1126というナンバーをもらいます。
4月中旬らしいですが閖上循環線での走行があったそうです。
この時が1回目の走行でした。
このレインボー、なとりん号が2台壊れないと走らないはずなのですが、
遂にその状況が発生してしまいました。
まず1台がクラッチ交換。時間かかりますね。
もう1台。車検切れ。車両不足で切れる日まで走っていたのです。
2台足りない!じゃあどうする!?
ア イ ツ の 出 番 だ よ
・最期の走行
2018年4月24日。雨。仕方なく名取駅と赴く。
待つこと1時間。下調べしていた運用的にこれしかないと思っていた運用へと。
(2018.04.24 名取駅西口)
遂に見てしまった。観光バスが路線バスを代走する瞬間に。
先回りして名取駅の反対側へ。
おおよそなとりん号とも、コミュニティバスとも思えない風景。
(2018.04.24 名取駅東口)
以前はスクールバスということで、ワンマン機器は搭載してません。
乗客案内、運賃授受の関係で車掌が乗りこみます。
バスの車掌ってこの時初めて見たんですね、昔はこれが当たり前だったんだなぁと。
発車前に少し撮ったのであれば次は乗るべき?ということで、
まちなか循環線(循①)/??系統
— なとりん (@UA460) 2018年4月24日
【右回り】名取駅前/1126 pic.twitter.com/zDvyX1oP0D
循環線を1周。1時間をレインボーの中で過ごします。
車内で思ったんです、「名取らしいところで撮ってみよう」と。
(2018.04.24 イオンモール名取)
向かったのは田舎特有のイオンモール。イオンモール名取っていいます。
できたのも10年くらい前なのでそう古くもないというか。
バスロータリーがあるのでこの路線も例外なく入るのですが、光景としておかしい。
一体何のバスがロータリーに入り込んでるのかといった感じ。
こういう普通じゃない光景がコミュバスらしいですね(?)
(2018.04.24 JCHO仙台南病院)
普通の人が見たら、「これは病院の送迎バスだな」って思うでしょう。
路線バスです。何度でも言いますが路線バスです。
(2018.04.24 JCHO仙台南病院)
ここの病院、乗降場所がホテルのようなかっこいい造りをしているので正に観光バスといった感じがお似合い。かっこいいですねこうやってみると。
次は名取らしいところ、ではなく観光バスらしくない場所へ。
(2018.04.24 名取市飯野坂)
狭路に突然現れる観光バス。
(2018.04.24 名取市飯野坂)
対向車をギリギリで躱しながらこちらへと向かってくる。
観光バスならどうやっても通らない場所を走るバス。
路線バスならではのルートで撮るとまた面白いものです。
(2018.04.24 名取市飯野坂)
黒煙を吐きながら坂を駆け上がるバス。ここほんときついんですよ。
またまた名取駅に戻り、残り2周となった循環線を撮影続行。
(2018.04.24 名取駅前)
あえてズーム流しで「なとり駅前」なんて入れてみる遊び。
車掌さんが車掌らしいところも好き。
(2018.04.24 名取駅前)
本当のなとりん号とも並びました。こう見ちゃうとやっぱり観光バス…
(2018.04.24 名取駅前)
最後の右折カットはライト点灯で。点いてるとかっこいいんですよホント。
(2018.04.24 名取駅西口)
名取駅西口にそびえたつ「SAPPORO」の看板。サッポロビール仙台工場があります。
名取らしいといったらやっぱりここなんですね。
この日レインボーが走行した路線は「まちなか循環線」。
1日8周走ります、そして最後の8周目へ。
(2018.04.24 名取が丘公民館前)
最後は自分がよく使うバス停で。
(2018.04.24 名取が丘公民館前)
1126最終便は乗降客がいなかったので通過。
なんとか最後の姿を収めることができました。
この項目を書くときに、『最期の走行』とかきました。
何故かというと、この日で車検期限切れとなるからでした。
本当に最後の最後まで走り切ったのです。
(2018.04.24 名取が丘公民館前)
1126は、車検が切れるその日まで、仕事をしていたのでした。
・1126の記録
日野 レインボー7M (U-CH3HFAA 平成5年式)
最終所属 桜交通仙台営業所 『きてづざくら』 宮城200あ1126
平成5年4月 南多摩運送 八王子22あ85
平成19年4月 桜交通へ移籍 福島営業所 福島200あ477
平成30年3月 仙台営業所へ転属 宮城200あ1126
平成30年4月 除籍
宮城ナンバーの最新番を4週間だけ掲げ、なとりん号で最後の活躍をしてくれました。
25年間。お疲れ様でした。